本格的な秋になってきました。今回も、これからの家族である「合意制家族」(the family of the consensual system)について考えていきます。
まず家族といっても、それが家族制度のことか、家族集団のことか、それとも家族ライフスタイルのことかで、議論は、違ってきます。合意制家族とは、「合意制」という言葉が示しているように一定の家族制度にもとづいた家族ということになります。つまり合意制という家族制度を前提にした家族集団ということになります。
確かにこれまでの直系制家族の時代や夫婦制家族の時代においては、いわゆる家族集団の側面(次元)だけが論じられてきました。しかし合意制家族の時代においては家族成員一人一人が考慮されることになり、ただ単に家族集団だけではなく、さらに「家族ライフスタイル」についての議論が重要になってきます。合意制家族の特徴は、家族成員の一人一人が個人として存在しているという事実を最大限に重視する視点に立っています。
家族が集団であることは事実です。それだけに家族成員一人一人の重視とは、必然的に合意と実践が重視されることになります。新しい家族の時代、すなわち合意制家族の時代においては家族成員一人一人の家族ライフスタイルへの思い(志向性)と一人一人の生活選好との折り合い(調整)が不可欠となります。
つづきは、次回へ。
泉北情報センター(野々山久也)
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